
” 彼岸花 (9月27日13時頃)”
那須町の彼岸花群生地と知られる「蓑沢」は東山道(義経街道)沿いにある。見頃の頃は多くの観光客で賑わう。「あそこの彼岸花は俺んちの方から持ってたんだ(しり上がりのイントネーション)」と大和須の老人は言う。その大和須へ車を走らせた。我が家から20q弱ある。大和須は東山道から棚倉へ抜ける道筋だ。地元では「彼岸花の里」と詠んでいる。伊王野公民館へ別件で立ち寄り、「大和須の彼岸花は過ぎちゃった?」と係の女性に聞くと「先週木曜日だったかな見頃は」と気持ちを萎えさせる回答。確かに現地に付くと、大半が色あせている。
彼岸花は田舎の田園を彩っている。中国からの帰化植物らしいが、地方によって呼び名が異なり1000種類もあるという。私の知るところでは、曼殊沙華、シニバナソウだろうか。彼岸花は球根に毒を持ち、それがモグラ撃退に役立つことから、土葬時代墓の敷地内の荒廃防止や、土手が崩れないように植えた。又、花が咲き葉が後から出てっ来ることも、気味が悪いとされていたようだ。我が家でも、庭にモグラ退治に洋物の白い彼岸花を植えたところ姿を見せなくなった。
スナップをしようと歩き回ったが、猪退治の電気柵が張り巡らされて、踏み入ることが出来ずに地団太を踏んだが、地元民にとっては生活防衛、致し方ないことだ。この地区の米は、山からの灌漑と云こともあり美味しいと云われている。大和須は左右の山肌に囲まれた狭い土地でもある。