
日本の輸出品で得意分野の一つに「白物家電製品」がある。品質の良さと機能的に優れていることが世界的に評価されていた。過去形の表現を使わざるを得ないのは、直近の情報では、市場占有率は第5位になった。中国、韓国等に押されて苦しい状況にあるという。確かに白物家電ではないがテレビを例に挙げると海外に出かけた時、10年前くらいからホテルの部屋に設置されていた製品は殆ど韓国製になっていた。その理由の一つは、日本製は高価格で多機能化し日常の生活品として不適格という。安い価格の某隣国と競争するには価格では太刀打ち出来ず、機能面で差別化を図らざるを得ない厳しい立場に追いやられている環境は理解できない訳では無いが。
カメラはどうであろうか。カメラを持つ、愛用する上でステータスは一眼カメラだが、販売台数は10年前と比較すると10%強に落ち込んでいる。コンデジに至っては、SONYのRX100シリーズが健闘しているくらいで、殆どスマフォに取って代わられている。
最近、講座の関係で多くのメーカー機種に触れる機会があるが、デジタルカメラはフイルムカメラと異なり多機能になり、入門機種、コンデジでもめったに使う機会がない機能が付いている。使う上で取扱説明書は欠かせないが、その取扱い説明書を理解するための解説書が不可欠という笑えない話だ。どうも白物家電同様、愛用者ユーザー目線での製品化に欠けていると言わざるを得ない。カメラは世界でも日本製は独占しているが、スマフォのカメラ機能の性能アップで暗澹(あんたん)としてはいられないだろう。