
” 江戸食堂 (9月27日13時頃)”
白河を訪れる時は、厚生総合病院の診察か額装「夢工房」に用事がある時だ。東北道を利用するには距離が短く余り時短が無いことと、無駄遣いのような気がして68号線を山越えする。白河市西郷と那須町の間に黒川が流れ境界線のような役割をしている。市境というより福島県と栃木県の県境と云った方が聞こえが良さそうだ。その県境近くに「江戸食堂」がある。
今日初めて「江戸食堂」へ入った。いつも横目に素通りしていた。正直店構えが魅力的でないのだ。道路に面した砂利の駐車場へ車を置いて、入り口を探す。道路の反対側に暖簾が下がっていた。押し入ると、「いらっしゃいませ」と女性の声が響き奥から田舎には珍しい長身の女将らしき人が顔を出した。左側に座敷テーブル、右側にテーブル席があり、テーブル席に座る。間もなくご主人らしき男性が現れる。「ざるそばの大盛」を注文する。「お客さん、家の大盛は多いよ、食べられるかな」と主人の声。「蕎麦好きですから大丈夫でしょう」と。万一口に合わなかったどうしようという不安はある。ざる、もりなど冷たい蕎麦を食べるとその店の実力が判る。間もなく運ばれてきた。蕎麦の上に大きなほうば(朴葉)の葉が覆っている。飾りと蕎麦の乾き防止らしい。直ぐに「蕎麦湯」も運ばれてきた。
食べ始めると主人が大根の千切りを持ってきた。「大根と一緒に食べてよ、美味しいから」と小鉢を置いて行った。「辛味大根蕎麦」というのがあるが、この食べ方は初めてである。蕎麦に数本の大根を挟み食べる。中々の美味、少し大きな声で奥に向かって「美味しいですね」と叫ぶと「そうダンべ」と声が帰ってきた。蕎麦の味は普通だが、店の人の立ち振る舞いや店内の雰囲気が良い。大盛900円也。