
” リスボン市内大衆レストランの付き合わせパン”
和食が世界ユネスコ無形文化遺産に2013年12月に登録された。それまでにもラーメン、天ぷら、すき焼きなど幅広く世界で好まれていた。確かに海外を旅行すると日本語表記の店が眼に付くようになった。私は、海外で日本食を食べない主義なので味付けや、接遇など和食に欠かせない行為については知らないが、店舗外装・ファサードが眉をひそめたくなるようなものも数多く目にする。しかし、外国人観光客の激増で和食に対する評価の高まりは今まで以上の様だ。そのような状況下、テレビ番組で「パン」について外国人の評価レポート番組が放映されていた。興味深く見入ってしまった。
評価をしていた外国人は、10数名いただろうか、殆ど食べている時は片言の日本語で「美味しい」を連発していた。評価の高かったパンはメロンパン、確かに海外では目にしない。ところが、この「美味しい」の言葉は外交辞令らしく、筆記のレポートでは、「日本のパンは柔らか過ぎて美味しくない、餅を食べているようだ」と酷評している。
欧米、肉食系の食文化と、魚・菜食が主の日本人では、食べ方に大きな違いがあると専門家は云う。欧米は、「噛み砕いて、噛み千切って食べる」日本人は「歯をこすり合わせるてすりつぶして食べる」という。それによってパンも欧米は硬いパン、日本は柔らかいパン文化になっていると云う。

” 各国レストランのパン
左上;イギリス 右上;ポルトガル 下段;ドイツ ”
確かに各国共通して硬めである事はいえるが、全てでは無いと体験している。ポルトガルでは、日本の菓子パンの様なパンが多かった、ドイツでは、雑穀類が混ぜ込んだパサパサのパン、イギリスではシンプルな食パンといったイメージだ。私は硬いパンが好みでは無いことから、選ぶのに敬遠していることもあるが、レストランの付き合わせは、店の考えである。外国人旅行者が、母国で硬いパンしか食べていないような言葉だが、現地のホテルレストランでは、もっと幅広く対応をしている。
テレビで、将来、和食同様、日本のパンも「美味しい日本食」の中に入ってくる事は十分に想像できる、と結んだが、同感だ。さて東京オリンピックの時はどのような評価になっているのか興味深い。